太極拳では蹴りは使わない?

更新日:

24式健康太極拳、第13式は右足登脚だ。

 

トウという字は足へんに登るという字だが、これを入れると文字化けしてしまうので、足登と表示することにする。

 

太極拳というのは、とある怪しい本によると、非常に安全を重視する武術なので、蹴りは「あることになっている」が、「実戦では使わない」のだとか。

 

武術というのは、技が敵に知られてしまうと技の効き目が減ってしまうので、有効な技ほど使い方を隠すし、使えないムダな技も入れる。

 

太極拳には蹴りがないと他門派に知られると、蹴りを警戒されなくなってしまうので、取りあえず入れていると言う感じか。

 

つまり実戦では使えないが、身体の動かし方を練習するための型・套路というのもあって、宗家ですら覚えていない技(要するに使わない技)というのも結構あるらしい。

 

もちろん暗腿(あんたい)といって、柔道の足払いのような、蹴りに見えないような低い蹴りを使う目的で練習している場合もある。

 

どちらにしても、演武でやるような腰より高いところまで足を上げるのは、身体を動かす訓練の一つだと思って練習すべきで、そんな高いところを実際に蹴るワケではないはずだ。

 

せいぜいスネか膝頭を蹴るか押さえる程度だろうと思う。

 


右足登脚 動画

右足登脚 動作説明例によって、香港の太極拳の本を読みながら、適当に動作説明。

 

私個人の理解による説明も混じっているので、あくまでも参考程度に読んでください。

 

(両足を揃えたところからスタート)

  • 両手を拳にして腹の前で両腕をクロスさせる。

     

  • 女性がTシャツを脱ぐ時みたいな感じで、両拳を頭上まで上げる。

     

  • 掌を外向きに返し、体重を左足に移しつつ右膝を自然に引き上げていく。

     

  • 目線は右肘に向け、体重を全部左足に移す。

     

※顔を右に向けると体重が自然に左足に乗るので、それを利用して体重移動する。

 

  • 拳をほどいて小指主導で左右に開く。

     

    角度は約135度くらい。

     

  • 同時に右足のカカトを使って正面右方向、右腕と並行にして蹴る。

     

  • ここで右手の指先は前方に向き、掌は左向きになっている。

     

  • 左掌は正面向きで指は十分に伸ばす。

     

  • 体重は左足に乗ったままで、目線は右親指に向ける。

     

  • 注意は左手の掌に集める。

     

※135度というのは、左手が真左で、右手は右前45度くらいの方向ってこと。

 

拳を開くタイミングと蹴りを出すタイミングを合わせると良さそう。

 

ということで中国のお姉さんの演武をみてください。

 

右足登脚~双峰貫耳~左足登脚 動画

足が高く上がりますねえ。

 

NEXT:24式太極拳【動画】(14)双峰貫耳

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