呼吸法の目的は、呼吸筋のマッサージ?
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呼吸というのは、身体の動きに合わせてスムーズに呼吸できることが一つの理想だ。
胸式呼吸にしても腹式呼吸にしても、胸郭や横隔膜が柔軟にスムーズに動けば十分で、動きに合わせて勝手に息が入ったり出たりすればいい。
子供をみていればよく分かるが、息を吸ってるか吐いてるかなんて全く気にせず走り回っている。
息が切れるまで走り回って、息が切れたら休む。
そう言う感じ。
呼吸法というのは、そう言う風に、自由自在に呼吸できる体を作ることが一つのゴールって事になるのかも知れない。
腹式呼吸にしても逆腹式呼吸にしても、胸郭や横隔膜の稼働域を拡げて保つというのが、一つの効用って事になるのかも知れない。
実際、逆腹式呼吸法で腹を引っ込めて胸郭を拡げると、肋骨周りの筋肉が硬くなっていて、スムーズに動いていなかったりする。
こんな状態では恐らく、円滑な呼吸ができていないだろうな。
だから呼吸法をやる目的としては、呼吸に関係する筋肉や組織をストレッチしたりマッサージして、楽に呼吸できるようにするって事なのかも知れない。
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呼吸法とメタ認知療法
ヨガなどでは、呼吸を意識すればよくて、
- 自分がどのように呼吸しているか意識を向ける。
- 鼻から息が抜けていくのを感じる。
- 身体は多少リラックスする。
- 腹や胸、肋骨や背骨など、呼吸に伴ってどう動いているか意識する。
自分の体の状態を客観視するというのは、内観とかメタ認知なんて呼ばれるが、心を落ち着けるのにはよい方法だ。
チベットのお坊さんの書いた本を読むと、心が乱れているときは、自分の一挙手一投足を、逐一実況中継すればいいと言うようなことが書いてある。
「お腹がすいた」「肩が痛い」「キーボードを打っている」「音がしたのでそっちをみた」「右足がかゆい」「左足もかゆい」「目がしょぼしょぼする」「肩がかゆい」…こういうふうに感じる全てのことを言葉にして、それを確認していくわけだ。
うつ病なんかで使われる認知療法のようなものだろうが、呼吸法というのも、自分の呼吸に意識を寄せることによって心の安定を得る。