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完全呼吸法は、呼吸筋を総動員する。
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完全呼吸法というのは、ヨガなどにある呼吸筋を全部使ってやる呼吸法だ。
呼吸筋とは、横隔膜や腹筋群、肋間筋(外・内)と、首を支えている筋肉。
安静時つまり静かに呼吸をしているときは、横隔膜と外肋間筋を縮めて息を吸い、緩めることで息を吐くというのが普通の呼吸だ。
だから普段は横隔膜と外肋間筋の二つの筋肉だけで呼吸してるって事だな。
横隔膜は肺の下に付いていて、緊張すると下に下がって肺の体積を増やす。
外肋間筋は肋骨の間に付いていて、緊張すると肋骨を引き上げる動きになる。
そして走ったりして大量に酸素が必要な場合は、他の呼吸筋も動員して、たくさんの空気を身体に取り入れる。
このとき、どの呼吸筋が使われるかというと、
- 息を吸うときに、首周りの筋肉(斜角筋・胸鎖乳突筋)
- 息を吐くときに、腹筋などの腹回りの筋肉
首周りの筋肉は、肋骨を引き上げることによって呼吸を助ける。
腹筋などは、肋骨や胸郭を引き下げることで呼吸を助ける。
だからこの辺りの筋肉を柔軟に使えるようにするのが、呼吸を楽にするコツって事か。
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完全呼吸法のやり方
完全呼吸法には、胸から空気を入れていく方法と、腹から空気を入れていく方法の二通りある。
空気が入るところは肺だから、別に違うところに入るわけでもないのだが、先に横隔膜や腹筋を使って腹をふくらませながら息を吸うか、先に肋間筋などを使って胸をふくらませながら息を吸うか、という順番が違うって事だ。
たとえば、腹から先に使う場合の完全呼吸法は、
- 肩の力を抜いて胸の力を抜く。
- 腹をふくらませて鼻から息を吸い始める。
- 肋骨を上に引き上げ、胸郭をふくらませながら息を吸う。
- 息を吸いきったらちょっと止める。
- 胸を小さくしながら息を吐き始める。
- 腹をへこませて息を吐ききる。
- 繰り返し
逆に胸から先に使う場合の完全呼吸法は、
- 肩の力を抜いて胸の力を抜く。
- 肋骨を上に引き上げ、胸郭をふくらませながら息を吸い始める。
- 腹をふくらませて息をさらに入れる。
- 息を吸いきったらちょっと止める。
- 腹から先にへこませて息を吐き始める。
- 肩を落とし胸を小さくしながら息を吐ききる。
- 繰り返し
やってみると分かるが、胸を目一杯ふくらませた状態で、腹も目一杯ふくらませて息を吸うというのは、難しい。
胸を小さくしたまま、腹を動かして呼吸をするのは簡単だが、胸を拡げたまま、腹を動かすのは練習が必要だ。